『パリ短歌2015』の短歌が2015年9月1日から10日まで読売新聞の長谷川櫂コラム「四季」欄に紹介されました。ありがとうございました。
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ボンジュール今日からよろしくお仲間に野菜通り三丁目のトマト 山野シャペラン珠子
どちらまでお出かけですかすずめさん わしもわからんかもめ人生 いち木の子
空にむけ樹はたからかに笑うらしわが足もとに木漏れ日ゆらし 美帆シボ
雨が呼ぶ わたしの中にある海をわたしの下にうごめく海を 高山由樹子
イタリアのさいはての島の海岸をやわらかに駆ける我としらなみ 木戸美由紀
二千年立つ凱旋門カモメらは海なき海を悠々と舞ふ 松本実穂
感情のうつはとなりて昇りをり夜の終着駅の階(きざはし) 安田百合絵
つぎつぎと我に振り向くひとのあり普段通りに歩いてゆくを 服部崇
野うさぎの皮を剝がされ吊るさるる肉も脂も乾きてあらむ 末安美保子
離れたる何光年の祖国への我らここにと描きし地上絵 橋本勝義
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